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2023年10月27日

火野正平とうちゃこ日記(473)2016年秋の旅 福岡 北九州市 BS日本縦断こころ旅

北九州市.jpg

寒河江幹です。

2016秋の旅、586日目は北九州市八幡西区への旅です。
「おはようございます。今ちょっとアフリカに来ています。キリンがいます。ゾウさんがいます。シマウマさんもいます」小倉の

勝山公園

にいます。
ゾウさんのお尻の後ろの木の下に座ってお手紙を読みます。

ちょっとブレイク ⇒ 林家ぺー余談ですけど

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【曲里(まがり)の松並木】北九州市

私が9歳の時に亡くなった父の故郷は熊本です。
戦争中満州にいた父は終戦後シベリアに抑留しました。
その後復員し炭鉱景気に湧いていた福岡に来たのだそうです。
私が物心つくころには製鉄所の下請け会社で働いていました。
父は私たち家族を養うため身を粉にして働いていました。
私が小学4年生だったある日、学校から帰ってくると父は布団でうめき声をあげていました。
すぐに黒崎の九州厚生年金病院に入院しました。
数日して母と見舞いに行ったらずいぶん容体も落ち着いていてホッとしたのを覚えています。
父はベッドから起きると私をベランダに連れ出してくれました。
それまで家では口数も少なく、あまり話したこともない父でしたが「曲里の松並木」を見ながら
「江戸時代、ここには

長崎街道

という道があって大名行列や人が行き来していた…」
などと私に話してくれました。
父が話した内容はそれほど覚えていませんが、松並木の方を見ながら話す父の横顔は、今でも強く印象に残っています。
それからしばらくして父の容体は急変し病院に駆け付けた夜に亡くなってしまいました。
あれから50年。
今でもその松並木は残っており、私は毎朝夕車で横を通って通勤しています。




「今日は曇っていて雨の確率90%以上ですが、今日の監督は雨に降られたことのない監督です。どれだけないの?」
「6年間ありません」
「それは気に入らねーな」
正平さんに気づいた犬と散歩中のマダム二人が近づいてきました。
正平さんは犬の頭をなでてあげて出発。
まもなくカメラのレンズにポツリポツリと水滴がついてきます。
保育園児が相合傘で散歩中です。
「後藤神話が崩れます」
雨はすでに路面を濡らしています。
「こりゃダメだ、着替えなきゃ」
雨具に着替えさらに進むと、Bカメがいました。
が、おばあさんを送迎の車が前をふさぎます。

喫茶「KUDO」

で昼食にします。
ナポリタン550円。
座ったテーブルには小説や、棚には絵本など並んでいます。
「夏目漱石までこころ旅見てるんだ」と「こころ」の小説を手に取ります。
「タバスコないんですみません」
案の定むせませんでした。

焼き鳥「与作」

の先を左折するとアーケード下で地図を確認。
黒崎駅の近くの

「上市くまで通り」

を通ります。
「神様〜お願いだ〜」
アーケード内にかかっている曲はめちゃくちゃ古いです。
「でた」松並木が見えました。
曲里の松並木、とうちゃこ。
「黒田官兵衛はゆかりというやつと…伊東ゆかり?」
病院の跡地にできた図書館がありました。
お手紙に書いてあった景色を撮りたいため、図書館に行って松並木を屋上から撮影させてもらいました。
屋上も雨で、太陽光パネルが濡れています。
松並木を右から左へパンします。
こころ旅のメロディーが低いオルガンのBGM。
石垣に座って再びお手紙を読みます。

「町の中にこんなのがあって、残すべきなんだろうなぁ」
「雨だったけど、しっとりしていてよかった」
松ぼっくりが映されます。
松並木が映ります。
静寂が広がっていました。

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posted by 寒河江幹 at 00:00| Comment(0) | こころ旅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする