寒河江幹です。
今週も再び2018年秋の旅、北海道編です。
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【開陽台】中標津町
私達夫婦が、33年前、新婚旅行で、北海道に行った時のお話をさせて頂きます。
あの頃、国内旅行に行くよりも海外旅行に行った方が安い頃でした。
主人の仕事の都合でパスポートを取りに行くことが出来ず、やむを得ず、国内では遠い、沖縄か北海道にということになり、8月の暑いさかりでしたので、北海道に行くことにしました。
しかし、どういう訳か、この年の北海道は、暑くて、避暑地を求めて北海道と決めたのに、冷房完備してない北海道は、暑がりやの私には、とてもこたえました。
新千歳空港から、レンタカーで、洞爺湖→層雲峡→阿寒湖→ウトロ→札幌と、5泊6日のコースでした。
しかし、それぞれの宿泊施設との距離が長いため、毎日毎日ひたすら車を走らせ、眠気と、疲れで、お互いに、イライラ!
そんな時「360度パノラマの開陽台」と書いてあるパンフレットが目に入り、「気分転換に行きましょう」ということになり、コースからは ちょっと外れていたと思うのですが、「開陽台」に向かいました。
何せ、33年前のことなので、あまり記憶が定かではないのですが、開陽台の展望台に向かうのに、結構長い階段だったと思います。
だいぶ太めの私にとっては、一歩一歩、フーフー言いながら登っていた。
その瞬間「あッ!!」と、気がついた時には、階段から足を踏み外し、弁慶の泣き所を擦りむき、買ったばかりの白いバッグ(この頃、新婚旅行には、白いバッグと白い靴という時代でした)も擦りむき、目から火花が飛び散り涙を堪えるのが、やっとでした。でも新婚ホヤホヤの主人は優しく、「バッグより、正子さん大丈夫?」と言ってくれました。
私達夫婦は、知り合って3か月半で結婚したので、お互いのことを、あまり知らないうちに、結婚したので、主人の良い所とかあまり分からない状態でした。
主人のこの優しいひと言が、弁慶の泣き所が痛くて痛くて、涙がチョチョ切れていた私の心を癒やしてくれました。
そんな思いをしながら、やっと展望台まで辿り着いた私達を、出迎えてくれた360渡の展望台は、「北海道はでっかいどー」という言葉の通り、地平線がくっきり見えて、私達夫婦を、優しく包んでくれました。
33年経った今も、優しい大分県出身の主人と、あの時(開陽台)の話をします。
子供はいませんが、仲の良い夫婦してます。
今の開陽台は、とても立派な建物になっているようですが、33年前の開陽台は何もありませんでした。
【シラルトロ湖のすごいきれいな夕日】標茶町
父が60歳になった頃、私も喫茶店を建て替え食事も充実したお店にしようと新メニューも考え希望に胸膨らませたころ、脳梗塞で入院することになり荷物を取りに家まで帰る道不安と悲しみに押しつぶされそうになって泣きながら、車を運転して帰る道すがらシラルトロ湖のすごいきれいな夕日に出会いました。
その時、心入れ替えて 今 私がくよくよしてはいけないと 夕日が背中を押してくれました。
※正式名称はシラルトロ沼です。
【砂埼灯台】森町
正平さんにぜひ訪れてほしい場所は 茅部郡森町砂原にある砂埼灯台です。
私は毎年6月の下旬に北海道バイクツーリングを楽しんでいました。
2012年のコースを考えている時、珍しい砂浜にある灯台を見つけたので行ってみることにしました。
国道から海岸方面に入り、暫く行くと道が砂地になり 走っていくうちに砂が柔らかくなり、ついにバイクの後輪の半分くらい砂に埋もれてしまい走行できなくなりました。スタンドなしでもバイクが倒れないくらい埋もれてしまい脱出できません。
民家からは1キロ以上離れていたと思います。
付近に 人は誰もいません。聞こえてくるのは 波の音と風の音だけでした。
どうして脱出しようかと泣きそうになりながら 付近を30〜40分くらい探すと40センチくらいの板切れが見つかりました、それをタイヤの下に入れて何とか脱出することができました。
灯台のバックには駒ヶ岳が きれいに見えるそうなんですが 景色を見る余裕はありませんでした。
ぜひ、正平さんに灯台と駒ヶ岳の景色を見に行ってほしいと思います。よろしくお願いします。
【弟子屈町の硫黄山】弟子屈町(てしかがちょう)
ある日、離れて暮らす母から、明るく振る舞いながらも不安を隠せない声で、がん告知を受けたことを告げられました。
その後、手術によりがんを切除し、一旦は回復しましたが、常に再発の不安は続きます。
私は、少しでも母の不安な気持ちを和らげてあげたいと考え、母が学生時代に親友と巡った北海道に行くことを提案し、親子初めての二人旅に出ることになりました。
私は、思春期を過ぎた頃から母から風来坊と呼ばれ、実家にあまり留まらず勉強もせず友人とバイトや遊びに明け暮れていました。
正直なところ恋人との二人旅よりも緊張し、たまにぎこちない会話を挟みながら当初から計画していた予定を淡々とこなしていきます。
母は雨女で、案の定 天気には恵まれず
ひたすら曇りか雨の道中、旅の終盤に訪れたのが、弟子屈町にある硫黄山でした。
硫黄山は、荒々しい岩だらけの山肌の至る所から噴気を上げ、私は大自然の雄大さや厳しさを心から感じていました。
ふと振り返ると、母は硫黄山を背に、
青々とした針葉樹の生い茂る平原を眺めていました。その母の姿を見た時、私が母に散々かけてきた心配や、母の今までの全ての苦労を背負いながらも明るく生きてきた逞しさ、優しさが 急に自分の心を駆け巡り 涙が、溢れ出てきました。
母が私の方に振り返る前に急いで涙を腕で拭い、何事も無かったかの様に硫黄山を後にしましたが、その出来事が私と母の距離を縮め、何でも話せる関係になれたのでした。
👇 ちょっとブレイク ⇒ 林家ぺー余談ですけど
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