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2024年08月21日

火野正平とうちゃこ日記(769)2018年秋の旅 岩手 雫石町 BS日本縦断こころ旅


雫石町.jpg

寒河江幹です。

2018年秋の旅、774日目は岩手県雫石町です。
「おはようございます。牛さんたちが広いところで、北海道でないんだよ」市営相の沢牧野です。
登山口のベンチに座ってお手紙を読みます。

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【矢筈橋から見える岩手山と炊事遠足】雫石町

私の心の風景は、矢筈橋から見える岩手山と小学校の炊事遠足の思い出です。今から約20年前、私は近くにある西根小学校に通っていました。西根小学校は毎年秋になると、炊事遠足がありました。この遠足は、1年生〜6年生でつくる10班で、それぞれの班ごとに鍋から、具材から、調味料に至るまで全て持ち寄り、矢筈橋の河川敷で“芋のこ汁”という郷土料理を作る遠足です。炊事遠足は全て子供達だけで考え、準備を行い、誰が何を調達するか、家(うち)から持ってこれるか、当日河川敷までの約1kmの道のりを持って歩く体力があるかなど、上級生が中心となり全て自分達で決めました。田舎なので、大体の家庭が何かしらの野菜をつくっていたり、大家族で大きな鍋を持っていたり、下級生でも、うちはネギがある、おたまなら...と話し合いは割とすぐまとまるのでした。当日は河川敷へ行くとまず石で釜をつくり 火をつけ お湯をつくりました。ここまでが一番時間のかかる作業だったことはよく覚えています。わいわいと、1年生の子も、6年生の子もそれぞれ役割分担してつくる いものこ汁は本当に美味しく、あっという間に完売になるのでした。熱々の芋のこ汁を美しい岩手山を見ながら食べた思い出は 今でも忘れられません。
今思うと、炊事遠足は地域にとっても大切な行事だったのだと思います。同じ小学校の卒業生である母も経験していて、何十年も続く歴史あるこの秋の遠足は地域の人々に愛されていたからこそ、調理器具、調味料、具材、全てが持ち寄りで、問題なく行えたのだと思います。西根小学校は残念ながら今年の3月に閉校してしまい、伝統の炊事遠足もなくなってしまいました。私は今、宮城蔵王へ嫁ぎ 子育てと仕事に追われる日々ですが、秋になるとあの楽しかった炊事遠足と美味しかった芋のこ汁と、美しい岩手山を思い出し 実家の母と共通の話題で昔を懐かしんでいます。
大好きな雫石とそこに暮らす地域の方々に何か一つでも恩返しできるよう、一生懸命働いて頑張りたいと思います。故郷はいつも私の心の支えです。

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地図を広げます。
「今いるところが滝沢牧場。雫石を見つけました」
葛根田川の文字のところに西根を見つけました。
「葛根田川って風邪薬かな?」
などと冗談を言って出発。
緩やかな下り坂です。
両脇が緑の高原の道をゆっくりと下ります。
Bカメが下って来る一行をとらえます。
まもなくするとマツタケを売っている露店がありました。
寄ってみます。
「あれ〜正平さん、今朝テレビで見ていたよ」(おばさん)
「マツタケ高いの?」
「そろそろ終わりなんだよ」
そういうと親父さん最高級のマツタケを取り出します。
「東京だったら15〜16万円だよ」
「おれもこれくらいだ」
「何の話?昔の話?」
「昔じゃね〜よ」
「現役?うそでしょ!」
おばさんたちにやり込められます。
上り坂になってしばらくすると瀟洒なお店。
お蕎麦屋さんだそうです。
昼食。
そばや久保田、
「ケシのみが入っています」
おそばが来たときに正平さん席を外していました。
新そばをいただきます。
「うん、あまり必要のない歯ごたえがある。うまいんだけど硬さが喧嘩している」


「やっぱり下り坂最高やな」
山を下りると視界がぱっと開け道路の両脇には草原が広がっています。
「気持ちいい」
風の音がします。
「一本桜と書いてある、休憩」
「有名らしいんだね、この(小岩井農場の)一本桜」
「あれですか?きれいだね。(葉っぱで)満開だよ」
岩手山を背景に絵になります。
「こんにちは、せっかくですから写真撮ってください」
同じく一本桜を見に来たおば様二人が正平さんを見つけてリクエスト。
そこは正平さん、二人の肩を抱いて写真に写ります。
黄金色の田んぼの中を走る一行をCカメが撮ります。
「黄色いな君達は」
「輝いていますね」(スタッフ)
広い道からまた田んぼ道に入ります。
西根近くです。
ちょうどコンバインが稲の刈り取りをしていました。
しばらく休憩がてら眺めます。
「あれ?」
農家の方が気付きました。
「真ん中突っ切らないといけないんです」
「あっという間に刈り入れちゃうな」
しばらく行くと右側に体育館、学校が見えてきました。
旧西根小学校です。
閉校の記念碑があります。
「明治6年 144年の歴史に幕」
そこから1q、ちょっと上り坂の先が矢筈橋でした。
葛根田川を覗きこみます。
「さてどこで(炊事炊飯)したのかな?」
チャリオを置いて歩きます。
「石いっぱいあんど」
「どうしましょ。こんなでっかい川で、きーめたあそこにする」
そこはこんもりとした林の前の三角州のようなところです。
河川敷に下りていきます。
「結構流れが速いな」
「去年の秋までやっていたんですね」
堤防に座って再びお手紙を読みます。

「芋の子汁、葛根田」

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posted by 寒河江幹 at 00:00| Comment(0) | こころ旅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする