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2024年09月12日

火野正平とうちゃこ日記(790)2018年秋の旅 栃木 野木町 BS日本縦断こころ旅

野木町.jpg

寒河江幹です。

2018年秋の旅、787日目は栃木県野木町です。
正平さん、木製の階段を上がっています。「こんなとこへ来ちゃった」
渡良瀬遊水地ウォッチングタワーです。
「あんれまジュン、あそこにあるのは本物の富士山見えッとです」
「雪、かぶってますね」(監督) 「かぶってるでしょ」
今日の正平さん黒のマントのようなコート、ハートがちりばめられたキャップ、グレーのスウェットパンツです。
ベンチに座ってお手紙を読みます。

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【野木神社のフクロウ】野木町

私のこころの風景は、『野木町・野木神社の本殿の隣にあるフクロウの石像』です。
鹿児島県出身の私は、2年前に色々な縁が重なり、ここ野木町での生活をスタートさせました。引っ越しとともに始まった新しい仕事、そして新婚生活、そしてそして半年ほど経った頃、妊婦生活も始まりました。
慣れない仕事に家事、体の変化についていけない心、知り合いも友達もいない小さな町で、日々のイライラを主人にぶつけては自己嫌悪に陥るという悪循環を繰り返し、ついには身体中に帯状庖疹を作ってしまいました。
そんな時、お腹の赤ちゃんがどうか無事に産まれてほしいと祈る気持ちで通ったのが、自宅近くの野木神社でした。
静寂な参道、境内にあるどっしりとした大イチョウの木、可愛らしい顔のフクロウの石像たちにずいぶん心を癒やされたのを覚えています。特に本殿の隣にある2羽のフクロウの石像は、母と子の様に見え、その優しくも凛とした佇まいから勇気や決意のようなものをもらったような気がしました。
フクロウは「福」を運び「子」を守ると古くから伝えられているそうです。

その後、有難いことに無事に女の子を出産し、毎日慌ただしいですが、家族3人仲良く暮らしています。
最近では、この町で少しずつ顔見知りも増え、お気に入りの公園・お気に入りの和菓子屋さんもできました。

野木神社のすぐそばには立派な煙突の煉瓦窯、また西側には広大な渡良瀬遊水地が広がっています。特にこの時期の渡良瀬遊水地には冬鳥が訪れ、天気がいいと四方に関東の全ての山々が見渡せ、とても気持ちがいいです。
正平さん、こころ旅メンバーの皆さん、是非、小さいけれどたくさんの魅力のあるこの町を訪れてみてください。

追伸
今回、長年の正平さんファンの主人がコッソリこころ旅に投稿しようとしていることを知り、私も内緒でお手紙を書くことにしました。
主人が野木町のどこを選んだかは分かりませんが、これからこの町での心の風景を家族でゆっくり増やしていきたいと思っています。




地図を持ってもらっています。「今ここ渡良瀬遊水地。ここから野木へ」
ようこそ谷中湖への看板をバックに、お手紙を自転車の後ろのバックにつめて出発。
Bカメがウォッチタワーから映します。
「あら、風がない」
まずはレンガ煙突をめざします。
「カヤがすごいなぁ〜背が高い」
「のんびりしたとこだ」
谷中湖横の道路を通っています。
ジョギングする人とすれ違いました。
「結構いろんな人がいる」
「天気がいいからかな。あの奥の山、雪かぶってるよね」
男体山の奥の白根山です。
「このところの夜の冷え込みで雪積もったんだろうな」
遊水地の中の橋を渡ります。
正平さん思わず鼻歌を口ずさみます。
「ララララん ララララララララ ララララらららん〜♪ 」
森高千里「渡良瀬橋」がBGMでかかります。
釣り人がいました。
「すみません今何釣っているんですか?」正平さんチャリオを止めて問いかけます。
「もろこです」(*モロコ コイ科の小さな魚)
「1年で今の時期が一番釣れるんですよ」

Cカメが葦原からやってくる一行をとらえます。
「ヨイショヨイショ」
「あれでしょ、煙突」
葦原の先に煙突が突き出ています。
「あれま、立派な」
煙突があるところに着きました。
入ります。
「花と煉瓦の町」
「変わった建物じゃのう、レンガを焼いているということ?レンガでできているということ?」
案内板に行くと「下野レンガ製造会社」の文字。
見学でしょうか、ヘルメットをかぶったおば様方が出てきました。
周辺の観光案内板を見て野木神社がすぐ近くだと分かりました。
お昼にします。
レンガ⇒かまど⇒ピザ ということでピザを食べます。
マルゲリータ・芋のピザ
イカとめんたいのパスタ
「誰これ頼んだの?」
「シェアセットということで」
「うんうまい、いもおいしいですね」
「大当たり」
野木神社に向かいます。
殺風景な田舎道を通り過ぎ畑の先に行くと参道の途中に出ました。
「イチョウってあれか?違う」
右に行くとフクロウ
「こんちわ〜す」
社殿奥にすすもうとすると
「手紙をバックに忘れちゃいました」
と戻ります。
バッグから取り出すと監督が慌てて
「エヘヘ、俺としたことが」
「カット」(笑い)
どうやら違うお手紙だったらしいのです。あとでわかります。
鳥居をくぐり社殿横の右側に大銀杏がありました。
「たれてる、たれてる」
栃木銘木百選。
狛犬の後ろに母と子のフクロウの石像がありました。
しげしげと眺めた後石のベンチに座ってお手紙を読みます。

「知らなかった栃木県の一番南にこんな町があるとは」
「で、このご主人の手紙を監督さんが持っているそうです。さっき間抜けにもそれを自転車の後ろにいれといて」
正平さん、突っ込みながらもご主人の手紙も読みます。

(洋子さんのご主人からのお手紙)

 三十半ばを迎え、遅ればせながら、岐阜の大学で学ぶ機会を得た私は、卒業した二年前、縁もゆかりもない野木町で新たな生活を始めることになりました。新しい職場、聞き慣れない栃木言葉、そして転居とともに始まった新婚生活。妻には、怒られるかもしれませんが、新しい生活は、不安なことばかりで、特に私は、ぶっきらぼうの性格も災いしてか、新しい土地には、なかなか馴染むことができずにいました。
 私の趣味は、ランニングでしたが、走っている時は、不思議と、世の憂さを、忘れることができました。ただ、今思うとそのようにして、自分の殻に閉じこもっていたのかもしれません。
 お決まりのランニングコースは、野木町の南西に広がる「渡良瀬遊水地」でしたが、ある時、私は、遊水地のどの場所を走っていても見える、高く重厚な作りの煙突があることに気づきました。帰って妻に話すと、昔、煉瓦を焼いていた窯が野木町にあり、その煙突ではないかということでした。今度の休みに行ってみようということで、秋のよく晴れた日曜日、妻と二人で煉瓦窯を訪れました。

 総煉瓦造りの窯は、紅葉が始まったばかりのメタセコイアの並木の後ろに静かに佇み、懐の深さを感じさせる、優しい表情で私たちを迎えてくれました。そして、窯から伸びる煙突の、秋晴れの青空にシャンと背筋を伸ばした姿が、あまりに凜々しくて「こんなに立派な建物が 野木にあったんだね。」と、思わず妻と二人、笑みをこぼしました。新しい生活を不安に思っていたのは、自分だけでなく九州出身の妻も同じだったんだなと思うとともに、「この土地が、私たちを受け入れてくれたのだ。ここに根をおろし二人で生きていくのだ。」という決意のようなものが、芽生えたことを覚えています。
 今では、三人となった家族とともに、地域のイベントに参加したり、消防団への入団を決めるなど、少しずつ、自分たちの住むこの野木を好きになってきています。

 正平さん、秋の野木煉瓦窯の風景は、なかなかいいものです。隣に広がる渡良瀬遊水地も、正平さんが大好きな、潜水橋があったり、渡り鳥は羽を休める広大な湖があったりと、自転車で走るのも、気持ちがいいと思います。





posted by 寒河江幹 at 00:00| Comment(0) | こころ旅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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